Root : Home > 上達への道程 > 設計図を描く
■■ 設計図を描く ■■
設計図を描くなんて書くと、すごく大変そうだと思うかもしれませんが、そんな大仰なものではありません。
私の描く設計図なんかは小学生の図画工作以下ですから(笑)。事実、小学4年生の時の図工は5段階で2でした。
設計図は正確に描ければ、それに越したことはないですが、へたくそでも描かないよりは描いたほうが材料の大きさや
組み立ての順番なんかを意識できるので、最後の出来上がりは良いはずです。
おもに以下に示した順番で説明していきます。あくまで私流のやり方ですので性に合わない方は自分がやりやすい方法を見つけると良いでしょう。
取り敢えず参考程度に読んでいただけると幸いです。
- 何が作りたいか考える
- まずは、何を作りたいのかを考えます。普段不便だな?こんなのあったら良いな!ということを書き留めておくとよいと思います。
- 出来上がりのイメージする
- 作りたいもののデザインや機能をイメージします。
- イメージを設計図に反映する
- イメージしたデザインや機能を実現するための設計図を描きます。
[←Home] | [↑このページの上へ]
■ 何が作りたいか考える ■
普段の生活からアイデアが!
DIYを始めようと思ったきっかけは人それぞれあると思います。私の場合は、業者の方に頼むと価格が高いから!・・・これが最初の理由でした。
ウッドデッキを自分で作ったことで、結構いろいろなものが自分で作れることがわかりました。
私の場合は、これがあると便利だな?という発想ではなく、これが欲しいけど買うと高いから自分で作ろう!というのが最初でした。
その時欲しかったものは、「ウッドデッキ」「子供のおもちゃ(木のおもちゃ)」などです。
自分で作れることがわかると、今度はこんなものがあると良いな!という発想が出てきました。「トイレの収納」や「食器棚上の収納」なんかがそうです。
これらは、普段の生活でハッと思いついたことと「自分で作る」という発想が結びついて出来たものです。
木のおもちゃなんかは、普通「買う」「我慢する」「諦める」という選択肢以外考えないと思いますが、「作る」という選択が増えたということです。
そう考えると、いつもはサイズが合わないからとか値段が高いからとかいうものも「作る」ことが出来るかもしれません。
そういったものを普段から意識してメモしておくと作りたいものがたくさん出てくると思います。
[←Home] | [↑このページの上へ]
■ 出来上がりのイメージする ■
デザインや機能を考える
作りたいものが決まったら、それをどこに置くかとか何に使うかは、もう決まっていると思います。
置く場所が決まっていれば、サイズも決まるし、扉は引き戸が良いか観音開きが良いかとか、色は何色が良いかとか。。。色々イメージできます。
このとき出来るだけ実際に使うときを想定して考えてみると良いと思います。
棚の高さは変えられるようにするのか?入れるものは決まっているので固定にするのか?とか、設置する場所によっては照明の邪魔になったりしないかとか、
扉がどこかにぶつかって邪魔にならないかとか・・・
実際に作るものがそこにあって、それを使っている自分を想像するといろいろなことがイメージできると思います。
イメージしたものを描く
いろいろイメージしたら次はそのイメージを絵に起こします。
「いきなり設計図!?」と思うかもしれませんが、ここではまずイメージをよりはっきりさせるために絵を描きます。
上手い下手は関係ありません。要は自分が分かれば良いのです。ちなみに下の図、なんだかわかります?これは食器棚上の収納を作った時のイメージ図です。
どうです!このアバウト加減。
このときは、食器棚上の段ボールなどが丸見えでみっともないので隠せるようにという機能と、地震で食器棚が倒れないように、
天井ぴったりに作ろうという目的で作ったので、私はこれで十分イメージ出来たと思っています。
なので、皆さんも気軽に書いてみてはどうでしょう!
材料を意識する
イメージするときに重要な点がもう一点あります。それは「使う材料を意識する」ことです。上の図を例にとって実際にやってみましょう。
まず、自分の画才の無さを痛感しながら、イメージ図をじっと見つめます。
すると、ここはこのぐらいの長さの板を使おうとか、この扉には蝶番が必要だとか、いろいろ出てくると思います。
それをイメージ図に書き込んでいきます。こうすることによって、自分の頭と紙の上で、一度作品を組み立てることになり、
実際に組立作業を行うときに迷いが少なくなります。
実は私は、このイメージ図を考えるのは嫌いではないです。頭の中と紙上で失敗しても材料はなくなりませんから。
上のイメージからは大体こんなことが考えられると思います。
1.結構大きいものなので材料費を抑えるため、SPF材を使おう。
2.壁側は見えないからベニアで良いだろう。
3.扉をつけて中が見えないように、すっきりするようにしよう。
4.扉をつけるには蝶番が必要だ。
5.扉を閉めたときにしっかりとまるように磁石をつけよう。
[←Home] | [↑このページの上へ]
■ イメージを設計図に反映する ■
イメージを書き写す
イメージできたら、今度はきちんとした設計図を描きます。
簡単な作品なら、正確な図を書く必要は無いと思いますが、大物を作るときには設計図を描くと良いでしょう。
設計図というとCAD?とか設計図書く専用の机とか想像してしまう方もいるかもしれません。でも私の場合、そういった専門の方が使うような代物は使いません。
というか使えません。
実は、CADは一度フリーソフトのもので挑戦しましたが、さっぱり理解できず挫折しました。
最近どの家庭でもパソコンがあると思います。パソコンにはマイクロソフトの表計算ソフト「EXCEL」が入っていると思います。
私の場合、このエクセルを使用して設計図を描いています。
使い方は簡単、EXCELの表のセルの高さと幅を調節して小さい正方形をたくさん作ります。これで準備は終了です。
そして、この1セルと実際の大きさの比率を作品に合わせて決めるだけです。1セルあたり1cm!とか1セルあたり10cmとか・・・
後は、先に書いたイメージ図をエクセルに写していきます。[表示(V)]-[ツールバー(T)]-[図形描画]にチェックをすると図形描画のバーが表示されると思います。
この図形描画のオートシェイプというのを選択するといろいろ図形が出てくるので、長方形なり円なり選択して図形を書き写していきます。
移すときには、正面から見た図と横から見た図を描くと良いと思います。
ここでも、食器棚上の収納の例を見てみましょう。このときには使う材料が良く分かるように展開した形で描きました。
ここまで書いたら、どの部分にどのぐらいの材料が必要かをまとめていきます。
上図は展開して描いてありますので、各箇所(扉とか天板とか)に分けていきます。
まとめたものが下図になります。
板取りする
板取りってなに?という人もいるかもしれません。板取りとは使用する材料をどの板から切り出すかを決めることです。
例えば、一番小さな材料が30cmだとします。何も考えずに板を切っていき、29cmの板が残ったとします。
一番短い材料で30cmなので、この残りの29cmの板は材料として使えなくなってしまいます。
1枚2枚なら良いのですが、これが大量にでると、使う板の量にもよりますが、6feet(1800mm)の板ぐらいの違いはすぐに出てきます。
なので、板取りしておいたほうが経費削減ができます。
やり方ですが、上記の設計図作成で使う板の量はわかっているので、それを組み合わせて、できるだけ購入予定の板の長さに近づけます。
このパズルみたいなことを全部の材料がなくなるまで実施します。
どの材料がどの部分のものかわからなくなるので、図形の中に、使用する箇所と長さを記入しておいてください。
板取りは経費削減のために私は実施していますが、板の1,2本ぐらい別に良いや!という方はやらなくても良いと思います。
食器棚上の収納を例にとると以下のようになります。いろいろ組み合わせた結果、6feet(1800mm)の1×4材が14本必要になりました。
[←Home] | [↑このページの上へ]